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アメリカの狂気
 やっぱりテレビのニュースなのね。
 ブッシュが、テロリストがアメリカに潜伏しているかも知れないし、イラクがケミカル・ウェポン−化学兵器−を使うかも知れないからと発表したら、その日の内にガスマスクが全部売り切れてしまったのよね。ガムテープも、全部売れて品切れになってしまったというニュースだったのよ。インタビュアーが買い物客にインタビューして、「ガムテープをどうするのか」って訊いたのね。そして答えは「家の窓やドアの隙間に目張りをして外部からの毒ガスや細菌を防ぐんだ」って。
 ガスマスクだけじゃなくて宇宙服のような洋服もあるのよ。何時着るのかしら。ガスが蒔かれてからテーピングしたり、防具付けたって遅いのにね。
 「これからイラクが毒ガスを蒔きますよ」なんて事前発表があるのかしらね。だとしたら不思議よね。
 毎日防護服着て、ガスマスクして街の中をアメリカ人が歩いていたら、まるで映画の世界みたいじゃない。
 アメリカの人口ってどのくらいなのかしら、とにかく造っても直ぐに売り切れるらしいのよ。これだけで立派な産業よね。
テロに対する防御のためと言って、銃を持つのは当たり前。銃の弾はスーパーで売ってる。防御服にガスマスク、手には銃。こんな恰好した市民しか居ないアメリカって恐ろしいわよね。そんな風に洗脳されてしまったから、皆が事の判断も付かずに自分の身を守るために、とっている行動の結果でしょう。
その片方で、イラクの中に入っている査察団が、ミサイルを封印したり、空から偵察機飛ばしたり、7万人もの軍隊をクエートに配備したりして、蟻の這い出る隙間もないのよ。
 それでもイラクを信用できない根拠は何なのか、ハッキリ訊きたいわよね。日本の小泉さんだって、イラクの何処がどうして悪いのか明快に説明できないでしょう。武器を持ってると言うなら日本だって持ってるのだから。
 日本人も、その内皆がガスマスクと防御服とガムテープ買い出すのかしら。イラクやウサマ・ビン・ラディン氏が、本当にブッシュの言うように危険人物なら、遠の昔に行動起こしているわよ。私に言わせれば、この戦争ゲームは凄く臭いのよね。その匂いの中にいるうちに、臭いと感じなくなってしまうのか、アメリカ人は皆で仮想恐怖を分かち合っているようにしか見えないのよね。
 今、アメリカの東海岸は、「例年にない大雪に見舞われている」のよね。ニューヨークなんかにはホームレスの人達が沢山居るでしょう。彼らがその寒さの中で、どんな風に生きているのか凄く不安になるわよ。
 戦争するお金があったら、自分の国の市民救った方が良いんじゃないの。ニューヨークの貿易ビルの破壊の時だって、ただニューヨークの消防士とボランティアの人達に、廃墟と化した建物の後かたづけをさせただけなのよね。人命救助として軍隊も何も出さなかったのよ。
 これは観ていて不思議だったわね。次の日から、人命より敵討ちで、アフガニスタンを攻撃することばかり言っていたでしょう。他の国の人は、よそのことだから文句を言わないのは解るけれど…。ニューヨーク市民が、ブッシュの正義とかに煽られて、復讐のことしか頭になく、のろのろと救出活動をさせている政府のやり方に不満を持たなかったっていうのが、摩訶不思議な現象だったわよね。
 神戸の地震の時もそうじゃない。日本政府は何もしないで燃え上がる火を国会の中で見ていただけだというのに、国民はその事で日本政府に対して憤りを感じなかったのかしら。朝の地震の直ぐ後で、迅速に自衛隊が出動していたら、あの被害は半分で済んだかも知れないのよね。どの国でも国民は「我慢」の2文字が刻印されているのかもね。
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