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マイケル・ジャクソンの愛
 この国で、2月の1日に、2時間に及ぶマイケル・ジャクソンの単独取材に成功した映像を放映したのね。
 その中で、親から虐待されて何時も「お前の鼻は非常に大きい」と父親に言われたことが、彼の鼻の異常な整形手術に走らせる原因だ、とか。3番目の子供は、ある頭の良い美人の女性に契約で生ませたとか。子供の顔に布をかぶせているのはマイケル・ジャクソンの子だと解ると誘拐されるから、とか。普通の学校には通わせない。マイケル・ジャクソンの子と言われて、普通の子としては絶対に学校に通うことは不可能だから、とか。色々なことを取り上げていたわ。
 コンサートに向かう途中、ホテルから車で会場に移動するときに、待ち伏せしていた女の子に、「アイラブユー」と言って抱きしめたりしたシーンの後で、取材していた男性と愛についてジャクソンが語っていたのね。
 日本でも、このインタビュー番組が放送されているかも知れないけれど…。とにかく最後の方で、問題の幼児愛好癖、その事でインタビューアとやりとりしていたけれど、ジャクソン氏は一貫して、「人間には「愛」が必要なんだ」、「特に子供の時の愛情は最も大切なものだ」と答えているのね。
 「だから僕は子供と一緒に抱き合って寝ることもするよ。 裸の方がより愛を感じるなら裸の時もあるけれど、セックスじゃない」
 この一言が、一般の大人の人には理解しがたい言葉だったのよ。次の日のニュースで、やっぱりマイケル・ジャクソンは幼児性交趣味者だ、何て騒がれていたけれどね。
 彼が子供の時に、自分が親の愛情を感じないで、歌手として巡業ばかり繰り返していた環境の反動だと言う事実をナシにして、「彼の行為」だけを取り上げて、批判する大人の方が、不純なのかも知れないとその番組を見ていて感じたわね。「裸イコール性交渉」と言う方程式でしか、人間を見ることが出来ないって言うのは、精神的に本当に貧しいのよ。
 人間て自分の持ってる物差しとか、秤とかでしか他人を計れないじゃない。自分の物差しが、どれくらいの長さなのかを知るべきだと思うわよ。
 私も自分のことで言うとね、結構親の愛が薄かったのね。私の両親は忙しかったの。だから子守の背中にいつもいたのよ。
 息子の時は「スポック博士の育児書」何て言うのが、美智子妃殿下ご愛用とかで流行ってたときだった。結構、其の本に書いてあるように、早くから親離れさせようと寝室を別にしてみたり、離乳食を早く始めたり、おしゃぶりなんか与えなかったりしたのね。でも後にそれが失敗だったと認める事になるのね。娘の時は、結構長い間おしゃぶりも与えていたし、勉強だって食堂のテーブルで家族と一緒に勉強するようにさせたし、今でも寝室一緒の所で寝ているのよ。
 そうしたらそれを見たある友人の娘さんが、私達を「あの二人は異常だ」ってその友人に言ったらしいのね。
 別に同じ布団の中で寝ているわけじゃないのに、どうして異常なのか私は解らない。「変わっている」と言われたのなら、私も同意するわよ。今時、うら若い女の子が自分の部屋持っていないで、親と添い寝してるって感じでしょう?見た目には。でも自慢じゃないけれど、我が娘は反抗期って無かったのよ。
 外国で育ったのに、パーティーにも行かないし、無論薬なんかもしないし、お酒も飲まないし、日本人以上に古風な古めかしい道徳観持った女の子に育ったのね。
 それが良いというわけじゃないけれど、人の気持ちを凄く考えられるだけの自分の中に愛情があると言えると思うのね。
 マイケル・ジャクソンが言うように ジョン・レノンも言ったように、人間に一番大事なのは「愛」なのよ。「愛」というと、「恋」や「愛欲」と勘違いする人が多いのよね。
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