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稟議書ないと、何も助けて上げられな〜い
 今2003年1月末、現在私の住んでいる国は雨が降らず大干ばつに見舞われ、その上山火事が発生し、山火事だけにとどまらず、首都の郊外住宅地にまでその被害が及んでいるの。何とか住宅地の火災は止められたのだけど、依然火事は近隣を燃やし続けているのね。首都の被害だけでも300件の家屋と、3000人以上の家を失った人達がいる訳なのよ。
 この首都が燃えたニュースの後に、私は日本領事館か日本人会から、何か援助の話しがメールかニュースレターで送られてくるかと待っていたの。既に10日が過ぎようとしているのに、何にも言っては来ないのね。実際こういう問題は直ぐに助けたり援助するから、有り難いなと思われることでしょう。彼らは家を燃やされて、着の身着のままでいるのよ。何にもないからどんなものでも有り難いと感じると思うのよね。
 日本人の大部分は、凄い家具がごちゃごちゃと置いてある家に住んでいるのだから、彼らから椅子一脚、テーブル一つ、 お皿一枚だって出してもらえれば、日本人がこの国に住まわせて貰っていることのお返しに成るじゃない。領事館は、何かしているのかしらね。
 本当に日本人の動きって、すべからく「触らぬ神に祟り無し」って感じで、機転が効かないし、まずは稟議書を書いてそれがどこかの機関で調査されて、それを会議して 満場一致で可決されないと動けない。そんなシステムが日本の中に、根を張ってしまったのね。だからきっと総領事も、自分の再拝で領事館の予算の中から「見舞金」等使えないのかも知れない。
 ニュース見ていたら、この国の慈善団体が直ぐに衣類とか日用品を送ったのね。この品物は、普段民間からの寄付で、それを売ってお金を作ったり、災害地に送ったりしている団体なのよ。その団体が直ぐに動いたと言っていただけで、私達日本人の公的団体が何処も何の連絡もないのだから、何もしてないと思うのね。
 でも、こんなにこの国が、しかも民間人が被害に遭ってるときに知らんぷりしてるってのも、情けない話しよね。
 私が、もしこのことで電話なんかすると返事は決まってるのよね。「その様な政治問題には我々団体は関与できません」と言われるだけなのよ。
 その言われ方が、なんか私が反政府運動家で、コミュニストみたいな扱われようよ。私は世の中が良くなったり、富める者だけが良い思いをする世の中じゃなくて、もっと全ての人が優しい心で生きられるような世の中にしたいだけなのよね。
 私だって「こうすればそうなる」と言うような方程式持ってるわけじゃないから、試行錯誤しながら、自分に出来ることから行動して行こうと思っているだけなのよ。
 とにかく日本人も世界で生きてるのだから、世界的レベルでものを考えるようにしていかなければいけないと思うし、その様なシステムを作っておく方が良いと思うの
 北半球は水害でしょう。南半球は干ばつ。地球の自然サイクルが狂ってしまっているのだから、何が起きてもおかしくない世の中じゃない。だからこそ「こう言うときはこのようにして援助するとか救助に参加する」マニュアルを作っておく方が良いわよね。だって、今のようなシステムじゃ稟議書が通る間に出来事は完了してしまってるもの。
 日本の関東大地震だって、何時かは来るのよ。今まで、他国を助けなかったせいで、被害にあったとき無視されたらどうするのかしら。
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